生ごみ処理機を安全に使うための注意:やけど・子ども・電源・入れる物
取扱説明書の「安全上のご注意」を、機種をまたいで整理します
生ごみ処理機の取扱説明書では、運転中や運転直後に熱くなる部分に触れないこと、子どもに使わせない(または保護者の管理のもとで使う)こと、たこ足配線をしないこと、石油類やアルコールなど引火しやすい物(機種によっては食用油も)を入れないこと、異常を感じたらすぐに電源プラグを抜くことが、多くの機種で注意されています。決められた量や投入できない物を守ることも、故障や事故を防ぐうえで大切です。
この記事の要点
- 運転中・運転直後は処理容器やヒーターまわりが熱い。手入れや処理物の取り出しは冷めてから
- 機種により、子どもに使わせない、または保護者の管理のもとで使う。ふたを閉め、ペットが入らないようにする
- たこ足配線をしない、プラグのほこりを拭く、ぬれた手で抜き差ししない
- 石油類・アルコール・スプレー缶・電池など(機種によっては食用油も)は入れない。決められた量と投入できない物を守る
- 異常な音・におい・煙があれば、すぐに電源プラグを抜いて販売店やメーカーに相談する
この記事の目次
生ごみ処理機は、ヒーターで乾かしたり、モーターでかき混ぜたりする電気製品です。毎日使うものだからこそ、取扱説明書の「安全上のご注意」を一度は読んでおきたいところです。
この記事では、主な機種の取扱説明書に書かれている注意を、テーマごとにまとめます。使う機種の取扱説明書で、最終的に確認してください。
やけどに注意する
乾燥式の処理機は、運転中にヒーターまわりや処理容器が熱くなります。
- パナソニック 家庭用生ごみ処理機 MS-N53XDの取扱説明書は、運転中はふたを開けない、運転終了直後はふたの内側に触れないよう注意しています。運転中は、ふたロックつまみでふたをロックしておくよう案内しています(不用意にふたが開くと、高温の湯気でやけどをするおそれがあるため)。
- パナソニック MS-N25の取扱説明書は、運転終了後1時間以上たってから処理容器を取り出し、乾燥処理物の温度が十分に下がってから捨てるよう案内しています。運転終了直後は処理容器のハンドルも熱くなっています。
- シマ パリパリキュー PPC-15の取扱説明書は、運転中・運転直後は処理室やバスケット、受け皿が熱いため、ランプが消えたことを確かめてから取り出すよう注意しています。運転中は排気口に触らないこと(低温やけどを含む)も挙げています。
手入れも、運転が終わって十分に冷めてから、電源プラグを抜いて行います。本体に水をかけない、内部を水洗いしないといった注意も、各社の取扱説明書にあります。手入れの手順は「生ごみ処理機の手入れ・入れてはいけない物・処理後の扱い」にまとめています。
子どもやペットがいる家庭では
- パナソニックの2機種とシマ PPC-15の取扱説明書は、子どもに使わせないよう警告しています。3機種とも、本体に乗らないよう注意しています(MS-N53XDは、ベランダでは転落の原因になるとしています)。
- loofen 家庭用生ごみ乾燥機 SLW01の取扱説明書は、子どもや高齢者が使う場合は使い方を十分に教え、保護者の管理のもとで安全を確保するよう案内しています。
- パナソニックの2機種は、ふたを常に閉めておくよう案内しています。犬や猫などの小動物が入って事故になるおそれがあるためです。loofen も、動物を閉じ込めたり投入口に入れたりしないよう注意しています。
今回確認した取扱説明書では、「チャイルドロック」という名前の機能は見当たりませんでした。子ども用の機能ではありませんが、ふたをロックできる機種はあります(MS-N53XDのふたロックつまみ、シマ PPC-15のロックハンドル)。編集部としては、子どもの手が届きにくい場所に置くことも考えておくとよいと考えます。ベランダに置く場合は、子どもが踏み台にしないよう手すり側に置かない注意もあります(「生ごみ処理機をベランダ・屋外に置くときの条件」)。
電源プラグとコンセント
電気を使う機種の取扱説明書には、電源まわりの注意が書かれています。主なものは次のとおりです(機種によって書き方は違います)。
- たこ足配線などで、コンセントや配線器具の定格を超えて使わない(発熱による火災のおそれ)
- ぬれた手で電源プラグを抜き差ししない
- 電源コードを傷つけない。加工する、熱器具に近づける、束ねるといった扱いをしない。抜くときはコードを引っ張らず、プラグを持つ
- 電源プラグは根元まで差し込み、ほこりを定期的に拭く
- 長い間使わないときは、電源プラグを抜く
パナソニック MS-N25の取扱説明書は、外部タイマーや外部リモコンシステムにつないで使わないよう注意しています。
NITE(製品評価技術基盤機構)は、2019年から2024年の6年間に「電源プラグ・電源コード・コンセントの事故」が219件報告されたとしています。プラグとコンセントのすき間にほこりがたまると、ショートやトラッキング現象のおそれがあり、壁のコンセントは二口の合計で1500Wが接続できる最大の消費電力だと説明しています。東京消防庁も、コンセントにたまったほこりは火災の原因になることがあるとして、たこ足配線をしない、コードを束ねない、家具の下敷きにしないよう呼びかけています。
置き場所
置き場所の注意も、安全に関わります。
- 水平で安定した場所に置く
- 石油類やプロパンガスなど、引火しやすい物の近くに置かない(パナソニック 家庭用生ごみ処理機 MS-N53XDは本体から2m以内に近づけないよう注意)
- 箱やトレーに入れる、周りを囲う、袋やカバーで覆うといった置き方をしない(パナソニック 家庭用生ごみ処理機 MS-N53XDは過熱による故障の原因になるとしています)
- 排気口をふさがない
- 屋内専用の機種は屋外に置かない。水がかかる場所に置かない
必要なすき間やコンセントの位置は「狭いキッチンに置く生ごみ処理機:寸法・すき間・コンセント」で機種別に説明しています。
入れてはいけない危険な物
生ごみ以外の物や、燃えやすい物は入れてはいけません。取扱説明書には、次のような物が挙げられています。
- パナソニック 家庭用生ごみ処理機 MS-N53XD:スプレー缶、缶詰類、電池類、石油類、花火、アルコール・酒類・アルコール分を含むもの(酒かす、アルコール漬けの果実など)、多量のかんきつ類の皮(火災・引火・爆発の原因)
- シマ パリパリキュー PPC-15:植物油・動物系の油・美容オイル・石油類・アルコール類・火薬類・粉体類と、それらが付いた紙や布(酸化熱による発火や、引火・爆発のおそれ)。本体の近くにも置かない
- loofen 家庭用生ごみ乾燥機 SLW01:缶詰類、電池類、油類、アルコール類、薬品類、火薬類、小麦粉などの粉体類、マッチやライター、熱いもの・火種が残っているもの
決められた量を守ることや、投入できない物を入れないことは、においや故障を防ぐだけでなく、安全のためでもあります。日立は2010年、2003年以降に製造した家庭用の高温バイオ式生ごみ処理機5型式について、取扱説明書で禁止している貝殻や梅干しなどの固形物や、決められた量を超える卵の殻などを繰り返し入れると、処理槽がすり減って穴が開き、漏れた処理物が高温の脱臭装置のまわりにたまって、ごくまれに発煙・発火に至るおそれがあるとして、乾燥式との無料交換を発表しました。
NITEの事故調査の一覧には、生ごみ処理機やその周辺が焼損した火災の例も載っています。2015年の例では、使用者が定期的に処理能力を上回る量の生ごみを処理していたことが記録され、使用状況が影響した可能性も考えられるとされています。ただし、この例も2009年の例も、製品が原因かどうかを含めて事故原因は特定されていません。
異常を感じたら
パナソニック 家庭用生ごみ処理機 MS-N53XDの取扱説明書は、運転しない、コードを動かすと電気が入ったり入らなかったりする、異常な音や振動がする、といった異常や故障のときは、すぐに使うのをやめて電源プラグを抜き、販売店に点検・修理を頼むよう警告しています。loofen 家庭用生ごみ乾燥機 SLW01の取扱説明書も、異常な音やにおい、煙が出たら、すぐに電源プラグを抜き、ドアを閉めたままカスタマーサポートに連絡するよう案内しています。
自分で分解したり、修理・改造したりしないことも、各社の取扱説明書に共通する注意です。故障かどうか迷ったときの確かめ方は「「故障かな?」と思ったら」、保証や修理の窓口は「生ごみ処理機の保証・修理・部品の保有期間」で説明しています。
よくある質問
電気を使わない処理機なら、注意はいらない?
電気まわりの注意はいりませんが、使い方の注意はあります。たとえばエコ・クリーン 自然にカエルS SKS-101の使い方マニュアルは、人が口にできる物だけを入れるよう案内し、チップ材が湿ると虫が発生しやすくなるとしています。
夜や外出中に運転しても大丈夫?
運転予約のタイマーがある機種や、電源を入れたまま使う機種もあります。使い方は機種ごとの取扱説明書に従ってください。パナソニック MS-N25のように、外部タイマーや外部リモコンシステムにつないで使わないよう注意している機種もあります。そのうえで、運転中に異常に気づけるよう、使い始めのうちは運転の様子を確かめておくと安心です。電源プラグとコンセントの状態も、ときどき確認してください。
取扱説明書をなくしたら?
パナソニック、シマ、loofen は、取扱説明書を公式サイトで公開しています。型番を確かめて、メーカーの公式サイトで探してください。
次にすること
- 使っている(使う予定の)機種の取扱説明書の「安全上のご注意」を読む
- 電源プラグのほこりと、たこ足配線になっていないかを確認する
- 入れてはいけない物の一覧を、処理機の近くに貼っておく
参考情報
- 家庭用生ごみ処理機 MS-N53XD 取扱説明書(新しいタブで開きます)(パナソニック株式会社)
- パリパリキュー PPC-15 取扱説明書(新しいタブで開きます)(シマ株式会社)
- loofen 取扱説明書 家庭用生ごみ乾燥機 SLW01(新しいタブで開きます)(株式会社ルーフェン)
- 日立製家庭用バイオ式生ごみ処理機における不具合について(新しいタブで開きます)(日立アプライアンス株式会社)
- 製品安全情報マガジン Vol.482「電源プラグ・電源コード・コンセントの事故」(新しいタブで開きます)(独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE))
- 電気器具からの火災を防ごう!(新しいタブで開きます)(東京消防庁)
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