処理方式

生ごみ処理機とコンポストの違い:費用・手間・置き場所・できたもの

生ごみを減らしたいのか、堆肥を作りたいのかで選び方が変わります

生ごみを手軽に減らしたいなら生ごみ処理機、生ごみから堆肥を作って庭や家庭菜園で使いたいならコンポスト(堆肥化容器)が向いています。コンポストは本体が安く電気代もかかりませんが、かき混ぜや資材の補充などの手間があり、方法によっては堆肥になるまで半年ほどかかります。できたものを使う土や庭があるかどうかも、選ぶときの大事な条件です。

この記事の要点

  • 生ごみを減らしたいなら処理機、堆肥を作って使いたいならコンポスト、という整理を自治体もしている
  • コンポストは本体が安く電気代もかからないが、かき混ぜや資材の補充などの手間がある
  • 処理や熟成にかかる期間は方法によって数週間〜半年ほどと幅がある。冬は時間がかかる
  • 土中式は庭や畑が必要。段ボールや密閉バケツ型はベランダや屋内でも使える
  • できたものは土に混ぜて使うのが前提。使う場所がないなら処理機のほうが向く

生ごみを減らす方法として、電気で動く生ごみ処理機のほかに、昔ながらのコンポスト(堆肥化容器)があります。どちらも生ごみを減らせますが、費用や手間、できたものの扱いは大きく違います。

この記事では、自治体の公式情報をもとに、2つの違いと選び方を整理します。

まずは目的で分ける

町田市の補助制度のパンフレットは、比較表の中で次のように分けています。

  • 生ごみを減らしたい方には生ごみ処理機
  • 生ごみ堆肥を作ってガーデニングや家庭菜園をしたい方は堆肥化容器

生ごみを減らすことが目的なのか、堆肥を作って使うことが目的なのかを、最初に決めておくと選びやすくなります。

処理機とコンポストを比べる

町田市の比較表(市が独自に分類したおよその目安)をもとに、主な違いを並べます。

項目 生ごみ処理機(乾燥式・バイオ式) コンポスト(堆肥化容器)
本体価格の目安 乾燥式 約2万〜11万円、バイオ式 約9万〜16万円 地上型 約2千〜8万円、地中型 約4千〜1万円、段ボール 約1千〜3千円、密閉バケツ型 約2千〜1.6万円
電気代 かかる(バイオ式は乾燥式より少ない。手動式はかからない) なし
補充するもの 乾燥式はなし、バイオ式はバイオチップ 落ち葉・腐葉土や米ぬかなど(土中式)、炭や竹チップなど(段ボール)、発酵資材のぼかし(密閉バケツ型)
設置場所 乾燥式は屋内型が多く、バイオ式は屋外型が多い 地上型・地中型は屋外、段ボール・密閉バケツ型は屋内・屋外

本体価格は2025年度の購入実績を参考にした目安です。実際の価格は製品や販売店によって違います。

コンポストの主な方法

コンポストにはいくつかの方法があり、手間や期間、置き場所が違います。

方法 置き場所 期間の目安 主な手間・注意
地上型・地中型(土中式) 日当たりや水はけのよい庭・畑(地中型は穴を掘って埋める) 容器が一杯になってから約半年(町田市) 1か月に何度か切り返す。臭いや虫で近所に迷惑をかけないよう置き場所に配慮
密閉バケツ型(ぼかし) 屋内・屋外。直射日光が当たらない風通しのよい場所 一杯になってから7〜10日ほど熟成。その後、土に埋めて1か月ほどなじませる(町田市) 生ごみを入れるたびにぼかしを振りかける。液肥をこまめに抜く
段ボールコンポスト 雨が当たらない風通しのよい場所。マンションのベランダでも 浜松市の比較では処理時間 2週間〜1か月。千葉市は、使い終えた中身を土と混ぜ、夏は1か月・冬は2か月寝かせるとしている 毎日かき混ぜる、防虫ネットをかける(千葉市)。雨に弱い(浜松市)
キエーロ型 土を入れた容器 — 堆肥作りではなく、土の中で生ごみを分解するもの。土は自分で用意する(千葉市のミニ・キエーロ)

浜松市は、生ごみ堆肥化容器や段ボール式コンポストは冬場は処理に時間がかかるとしています。電気を使わない方法の手間は「電気を使わない生ごみ処理機の手間」でも詳しく説明しています。

できたものの扱いの違い

コンポストは「土に返す」のが前提

コンポストでできたものは、土に混ぜて使います。

  • 町田市は、密閉バケツ型でできた発酵たい肥は土に埋めて使い、1か月ほどなじませてから種や苗を植えるよう案内しています。
  • 千葉市は、段ボールコンポストの処理物には分解されていない部分があるため、そのまま堆肥としては使えず、土と混ぜて寝かせるよう案内しています。
  • 浜松市は、コンポスト容器を土に10cmほど埋めて使うよう案内しています。

使い切れない堆肥の回収を行っている自治体もあります(福岡市は、家庭で使い切れずに余った堆肥を区役所などの資源物回収ボックスなどで回収しています)。コンポストを選ぶなら、できたものを使う庭や畑、プランターがあるかを先に確かめておきましょう。

処理機は「捨てる」こともできる

生ごみ処理機の処理物は、自治体のルールに従って可燃ごみとして出せる場合があります(苫小牧市は、堆肥として使わない場合は燃やせるごみとして捨てられるとしています)。土に使う場合も、すぐに肥料として使えるとは限りません。町田市のよくある質問は、処理機から取り出したばかりのものは、まだ肥料としてのバランスが整っていないことが多いと説明しています。苫小牧市も、乾燥処理物を堆肥として使うには土に埋めるなどして2〜3か月かかるとしています(「処理物を土や家庭菜園に使うときの注意」)。

ごみの減り方の目安

町田市のよくある質問は、4人家族が乾燥式の生ごみ処理機を使った場合に年間約174kgのごみ減量になる一方、生ごみたい肥化容器はできたものをそのまま堆肥として使い、ごみとして出さないため、約220kgの減量になる計算だとしています。どちらも市の計算による目安です。

どちらを選ぶか

生ごみ処理機が向いている

  • 生ごみを手軽に減らしたい(堆肥作りが目的ではない)
  • 庭や畑がなく、できたものを使う場所が限られる
  • かき混ぜや資材の補充などの手間をかけたくない
  • 屋内に置きたい(乾燥式は屋内型が多い)

コンポストが向いている

  • 生ごみから堆肥を作って、庭や家庭菜園で使いたい
  • 本体価格や電気代を抑えたい
  • 毎日のかき混ぜなどの手間を続けられる
  • 堆肥ができるまでの期間を待てる

迷う場合は、自治体の補助制度も確認してみてください。コンポストの購入費を補助したり、無料で配付したりしている自治体があります(「生ごみ処理機の補助金を自分の自治体で調べる方法」)。

よくある質問

マンションでもコンポストは使える?

段ボールコンポストや密閉バケツ型は、ベランダや屋内でも使えると案内されています。千葉市は、マンションのベランダで段ボールコンポストを使い、プランターで家庭菜園ができると紹介しています。ただし、雨や直射日光を避け、虫やにおいで近所に迷惑をかけないよう注意が必要です。

コンポストは臭わない?

方法と使い方によります。町田市は、土中式(地上型)について、手間を惜しんで失敗すると近隣に臭いや虫で迷惑をかける場合があるとし、千葉市はミニ・キエーロについて、土の中に生ごみを埋めるため臭いや虫が発生しにくいと説明しています。

処理機とコンポスト、両方使うことはできる?

できます。たとえば、処理機で乾かしたものを土に混ぜて分解させる方法を案内している自治体もあります(浜松市は、乾燥したものを土に混ぜて2〜4週間としています)。使い方は処理機の取扱説明書に従ってください。

次にすること

  1. 目的を「生ごみを減らす」か「堆肥を作って使う」かで決める
  2. できたものを使う庭や畑、プランターがあるかを確認する
  3. 自治体のコンポストや処理機の補助・配付の制度を調べる
生ごみ処理機4機種を比較表で見る

参考情報

に確認した内容です。価格や条件は変わることがあるため、購入前に公式情報をご確認ください。

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